メールマガジン

最近友人の勧めがあって、『ビジ・チュ』(ビジネス・チュートリアル)に登録しました。月曜日、登録して最初のメールマガジンを受け取ったところですが、友人自身が関わっているということもあり、結構面白く読ませてもらいました。「今更人に聞けない」ビジネステーマについて解説することをメインとしているビジネスマン向けメールマガジンというのがコンセプトなのですが、私はこれに共感します。こういう感覚は結構ありますし、自分では不足している知識の確認を頻繁に行なうのは難しい中、適当にメールマガジンとして流してくれれば、自分の知っている度を気軽に測定できるので、便利、というわけです。レイアウト、構成など、正直のところを言えばまだまだ工夫の余地もあると思いましたが、開封されることを自己目的にしているようなスパムまがいのメールマガジンではなく、コンテンツもきちんとある、人に勧められる内容となっていると思いました。



友人の勧めがきっかけとなり、メールマガジン評を書いてみたくなりました。現在複数のメールマガジンに登録していますが(少ない方なのでしょうか?)、それぞれの私の評価は次のようなものです。

ごまめの歯ぎしり
「ごまめの歯ぎしり」は現職国会議員の生の声という点が面白いのでつい目を通してしまいます。登録のきっかけは、仕事に関連した話が取り上げられたことでした。内容はおもしろかったり面白くなかったりです。現在は法務省の副大臣という政府の要職に就いていらっしゃるので、のびのび執筆している感がなく、内容が退屈なことが多いように思います。(この間、群馬県の参議院議員公認問題について、山本一太議員が公認候補とならない可能性について云々同議員のホームページにおいて書き付けていたところ、この「ごまめの歯ぎしり」において、神奈川で公認するから来てはどうか、という勧誘がなされていたのは、リアルタイムな政治家同士のやり取りとして面白いとは思いました。)

田中宇の国際ニュース解説
ご本人による国際ニュース分析。日本だけではなく、色んな国のブログやウェブページを参照し、自らの視点で独自の切り口を提供してくれています。うがった見方をすることに対する努力が面白いと思います。まさに国際情勢に対する視点提供力があるのではないかと思います。これもきっかけは友人の紹介だったのですが、面白かったので現在も受信継続している次第です。

発想源
弘中さんはここでも以前紹介したところです。近頃は宿題の切れ味が悪いと私も思いますが、それでも本人が読んだビジネス書などから感じ取ったメッセージを他人にむけて発信するメールマガジンのモデルはそれなりに受け手には響くところがあります。宿題からヒントを得るのではなく、紹介してくれる本やエピソードが知らないものであったりして、得るところもあるし、何よりもその本を読んでみようということにもなる(amazonへのリンクをクリックすると、紹介された本が売切れになっていることもしばしば。紹介された人も有り難いように思われる。これはすごい)。最近、私の心にひびいた話としては、従業員の社会的地位に気遣った経営者のエピソード、接待の意味について自身の体験談を披露したものなどがありました。このメールマガジンのビジネスモデルは、私もとても共感を覚えるところがあります。つまり、弘中さんはこのメールマガジンを自分への利益誘導(つまり、配信によって直接的な金銭的利益を得ようとしていない)に使っているのではなく、むしろ他人への利益誘導にも使っている(なさけはひとのためならず、に通じる気がします)。無論自分を宣伝するところもあるのだが、同時に人を宣伝するところがあるのです(若しくは、人を宣伝することによって自分を宣伝している、とも穿った見方は可能かもしれません)。いずれにせよ、利益の広がり、外部性のようなものがあるところが凄いと思うのです。親しみを感じさせる文体により紹介された人も嬉しいのではないかと思います。こうしたサイクルをメールマガジン上に現出させている点、ビジネスモデルとして究めて上手いと思うのです。

ほぼ日刊イトイ新聞
最後のぼぼ日はまさに箸休め。ちょっと息抜きというときに、くっだらない、おばかばなしを読むのが最高に楽しいのです。

その他、望むと望まざるにかかわらず、何故か送りつけられる自称メールマガジンがありますが、これらは絶対に人に好かれることがないただのスパムであろうと思います。ゴミメールというこうしたメールを送るのは虚しくないのだろうかと思います。こういうのはただの迷惑なので、何とかならないものかと思うところがあります。

読まれるメールマガジンについて、以前弘中さんがメールマガジンにおいて紹介していたポイントは、読者としては良く理解できるものであった。
【第455回】 メルマガやDMの開封率
(中略)
これは僕の持論だが、最も開封率を上げる方法といえば、
「いかに目を引くキャッチコピーを入れるか」でもなければ、
「いかに目立つデザインや色にするか」でもない。

「あ、この会社のDMはいつも良いこと書いてるんだよ」
「あ、この会社のDMは面白いと、みんな言ってたな」
と期待してくれることこそ、最も開封率が上がるのではないか。

もちろん、やり始めてすぐに効果は出ないかもしれない。
しかし長期的に見て、結局最後に爆発的な開封率を出すのは、
有益な情報発信を継続的に行なっている会社になると思う。

開封に至るには、表紙の奇抜さやデザインなどではない。

結局は、信頼と評判なのである。

信頼と評判を集める会社のDMは、開封率うんぬんよりも、
「あっ。この会社からだ。楽しみにしてたんだ」
「お、この会社からだ。いつも送ってくれてありがとう」
と、お客様からの期待と感謝にあふれている。

それ以上に開封率の高い技など、ないと思うけど。

メルマガやDMの開封率を上げるテクニックを求めるよりも、

お客様の心を開く「心の開封率」を気にしてほしいものだ。

他方、体裁などで読者に嫌気を感じさせないマナーとしては以下の2点が挙げられるのではないかと僕は思っています。

(1)タイトルは分かり易く簡潔に。
 最近は目立とうとがんばるあまり、「■」や「★」などばかりが最初に並ぶようなタイトルをつけるメールマガジンが多いのではないでしょうか。とにかく不要な記号を出来るだけ廃することが重要だと思います。おそらく書いている側はパソコンの通常のメールソフトなどで閲覧していることを想定しているのだろうが、実際にパソコンに向かい合っている時にメールマガジンなどを読んだりすることはほとんどしないと思います。むしろ、いろんなコンタクトをとったり仕事をしたりしているのではないでしょうか。

(2)行間は効果的に。
 やたらと改行が多く、また最初に広告ばかり並ぶメールマガジンがあります。携帯電話やPDAなどで見ている人が多いのではないかというのが私の経験による実感です。そうしたときに、画面のスクロールを沢山必要とするような文字配置は正直イライラさせられます。出来るだけ中身を読ませる、そんなメールマガジンが期待されるのではないかと思います。
やたらと重くなるHTML方式のメールマガジンなど、私に言わせれば邪道です。我が家のメールソフトは受信する前に既に表示不可となります。□に×マークの入ったアイコンばかりが並ぶので、当然そんなメールの画像は受信もせずにポイです。(企業のカード関連のメールマガジン、広告にこういうのが多い。全くうざすぎる。配信している人は正気の沙汰とはとてもではないが思われません。)
by danpeii | 2006-03-12 01:46 | 商売評価

マイペース、お気楽、ノン・タイムリー日記
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